小ネタ

リクエスト第二弾です。
少し遅れてすいません。

クオ「次郎さん、バレンタインデーって何ですか？」
今にして思えば、この一言により大事件が発生したのであった。
と上田次郎は振り返る。

次郎「ん…要するに二月十四日になると女性が男性にチョコレートを送る事だな」
クオ「チョコレートって何ですか、塩味ポテチより美味しいんですか？」
次郎「俺はそんなに好きじゃないけど…甘くて大抵の女性は好きみたいだな」
アレシア「ふぅん…どうして此処には置いてないの？」
次郎「それはお前等の食費関連で余計なものを買う余裕が無いからだ！！」
クオ「あうあ〜私達が原因ですか」
次郎「少しは反省しろ！！」
アレシア「まぁ…その話は一先ず置いておいて、次郎、チョコレートは欲しくないの？」
次郎「そりゃ…貰えるなら貰いたいが……」
クオ「次郎さんってモテなさそうですよね」
アレシア「そうね」
次郎「………」

上田次郎、人生のトラウマ(心的外傷)を抉られる。
余程堪えたのか、いじけモードに突入。

次郎「ふっ…どうせ……俺なんて……」
アレシア「さて、財布は何処にあるかしら」
クオ「ありましたよ〜」
アレシア「それじゃ、チョコレートを買いに出かけましょうか」
クオ「そうですね〜」

この時点での二人の思考回路

チョコレート食べてみたい＞次郎用のチョコレートを買う

デパートにて

クオ「チョコレートって…美味しいですね〜」
アレシア「初めて食べたけど、中々の味ね」

クオ、アレシアの二名、ひたすら試食用のチョコレートを食べ尽くしている
店側としては迷惑であるが、下手に注意した時点である者は突き飛ばされ、ある者は電撃を浴び
命を落としかねない空気が漂っていたので誰も二人を止められなかった。

この時点での二人の思考回路

チョコレートを食べ尽くす＞(大きな隔たり)＞次郎用のチョコレートを買う

アレシア「さて、帰りましょうか」
クオ「そうですね〜お腹いっぱいチョコレートを食べましたし、満足ですよ」
アレシア「……ねぇクオ」
クオ「何ですか？」
アレシア「何か忘れている気がするんだけど、分かるかしら？」
クオ「……そう言えば、何か忘れていますね」
アレシア「まぁ、いいわね」
クオ「そうですね」

この時点での二人の思考回路

チョコレートを食べた満足感＞(圧倒的な差)＞次郎の存在

帰宅後
アレシア「そういえば…何のために出かけたのかしら？」
クオ「チョコレートを食べるためですよね」
次郎「へっ……どうせ……俺なんて………」
アレシア＆クオ「…………あ」
アレシア「何か忘れていると思ったら…次郎の存在ね」
クオ「そういえばそうでしたね〜」
アレシア「さて…どうしましょうかね、確か家で食べるために幾つかビニールに入れて持って帰っているわよね」
クオ「確かに持って帰っていますけど……」
アレシア「どうかしたの？」
クオ「熱で溶けてマーブル状のドロドロの液体になっていますよ〜もう食べれませんよ〜」
アレシア「クオ、次郎を捕まえて」
クオ「了解です！！」

ガシィ！！

アレシア「クオ、次郎の脇を触りなさい」
クオ「やってみます！！」

コチョコチョコチョ……

次郎「俺何て…くすぐったい、何やってんだ…」
アレシア「今ね」
言うや否や、アレシア、ドロドロの液体状のチョコレートを次郎の口に流し込む
次郎「〜〜〜〜〜！！？？」
クオ「喜んでるみたいですね〜」
アレシア「そうね…良かったわ」
次郎「！！！？？？(訳：ドロドロなんだよ！！)」

かくして上田次郎が人生初めて獲得したチョコレートはドロドロの液体状のチョコレートであった。

「フェアリー」の面子によるバレンタインの小ネタでした。
何だかんだ言っても次郎は恵まれているのでは？
と思う内容に仕上がった気がします。