雑記

本年度のベストセラーらしき通称「もしドラ」を中古で購入。
読後の感想としてはドラッカー経営学を知るきっかけとしては価値があるかもしれない。
また、この本をきっかけとして、本格的にマネジメントを学ぶための
導入としての価値「は」あると思いました。



ベストセラーとなる要因があるとすれば、その点でしか評価できないかと。


以下、久々に金を無駄に使い、後悔した気持ちを込めての本音。
大分乱文です。
一切褒めていませんので、この本が好きな方は読まれない事を推奨します。



小説としては正直、読む価値がありません。
登場人物に対して強い個性や感情移入が微塵も湧きません。
描写が下手糞というか、ただ事実を羅列していると感じました。
どこに感動する要素があるのか謎です。
里美の謎レベルで謎です。


まだ、厨二病全開の小説の方が、書き手の気持ちが伝わる意味では評価できます。
要所要所でドラッガーの本文を引用する方法は、導入書としては正しいのでしょうが
小説の手法としては疑問を大いに抱きます。


話の流れにしても、出来過ぎの印象が拭いきれない気が。
確かに野球部マネージャーである主人公が、甲子園出場と言う目的意識を
掲げて組織運営、経営に乗り出す姿勢は真新しいとは言えます。
途中の様々な過程を乗り越え、甲子園出場決定しました。
安易にも程があるのでは? 
経営に力を尽くしても、報われない結果もある
そこから何を得たか、どう次に生かしていくかを考えた……
そんな結果でしたらまだ共感も出来ましたが。


鼻につく場所は多くありましたが、一番不快に思った部分があります。
盗塁を行う際、一歩、二歩とリードを取る時に味方の観客が声を揃えて
「いーち、にーい」と叫ぶ場面があります。
わざわざ相手ピッチャーにプレッシャーを与える為と説明付きで。
個人の好みの違いはあるとは承知していますが、卑怯な気がします。
味方を励ますならごく自然に受け入れられますが、相手に圧力をかけて
コントロールミスを狙う方法が正しいのかと。


勝負と試合は別の話だとしても、自分の力を増すのではなく
故意に相手の力を落とす方法が、本当に正しい経営方法なのかと疑念を抱きました。
尤も、こう解釈する自分が歪んでいるとも言えますが。

結論としては、巷の評価ほどアテにしない方が良い思います。